卒業研究展2021

仁愛女子短期大学

卒業研究内容

05 couturubbish

ごみをゴミとしない服作り
高嶋英里

洋服の供給量の約半分が捨てられてしまうこの世の中。
多くの生地や服が捨てられている現状を少しでも変えたいと思い捨てられてしまう生地やごみになるものを使ってふ服作りをしたいと思った。自分が服を作る上で出た生地を本来はごみとして捨てられてしまうものだけど、見方次第でゴミという存在を必要なものに変えられるということを探っていく。

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意外にも愛着のあるものは少なく、安易に服を買いすぎているのではないかと考えた。愛着のあるものは自分の好きなブランドや憧れているブランドの服、思い出が強い服、値段が高くて頑張って買った服が多かった。逆に愛着がない服は買っとけばいつか着るだろうと思い買った服、とりあえずで買った服が多くそのほとんどがユニクロやGUなどといったファストファッションが多かった。


捨てられてしまう生地で服を作ると愛着がわくのか気になったため気に入った型紙から服を作った。一着ずつ時間をかけて向き合ったため愛着はわいたが、ごみのことを考えた時捨てられてしまう生地を使っているのに結局ごみがたくさん出るのは意味がない・・・!

愛着 ➡︎   ごみを減らす

ごみを減らすには・・・?
切る行為がゴミが出る原因だと気づく

条件はごみの生地と糸を使いハサミは使わないこと
服の形を決めてしまうとその形にとらわれてしまう気がしたため、何も考えず布を縫い合わせた。出来上がったのが「tsunagariカーディガン」だ。


ハサミを使わず服を作ることができると知った。そこでtsunagariカーディガンは繋げるだけだったがatsumariトップスではギャザーを寄せる、つまり技法を用いて服を作った。ギャザーを用いたのはごみの集まりで出来ていることを伝えたかったからだ。


これまで服を作ってきて、最初に作った愛着を見出すために作った服は技術がなく雑な服とはいえない作りになっていたが、少しは進歩したのではないかと考えた。そのため型紙を使いもう一度服を作った。
そして出たごみでつけ襟とパンツを制作した。

服作りをしていく中で、着ているだけの消費者の頃より服に対しての考え方が変わった。例えば企業ではゴミの生地とは言っているものの一個人では欠陥部分を避ければ使えるものだったこと。ハサミを使わないで服を作ることができるということ。それらは作り手になってみなければわからないことだった。ごみをゴミと決めつけず、ゴミだけど何か付け足し工夫をして自分なりに考えれば愛着はわくし、服作りの可能性を広げることができた。よって捉え方でゴミではなくなることがわかり、「どう使うか」を考えることが大切だと気付いた。

研究を通してごみをゴミとしているのは自分だと気づき、作り手の立場になったことでごみは無視できない問題だということを知った。自らごみを作ってしまったとき今までは「捨てる」という選択肢をとっていたがこれからは「考える」ことがプラスされ「捨てない」ことを選択肢に加えることが出来た。捨てるだけの存在だったものが自分の好きなものに変換できる存在になったことで愛が生まれる。それを実践していくことでゴミが減っていくと考える。その循環がごみをゴミとしない服作りと言えるだろう。そんな服をこれからも作り続けていきたい。

これは研究をしたことでできたことをチェックリストにまとめたものである。


(右から「Qyuu.com」野路、「Megu:Re」伊藤、「couturubbish」高嶋、「居ル場夢」清水)

私たち4人のリアル版卒業研究制作展。テーマは「Thanks bite」サンクスバイトとは結婚披露宴で、新郎新婦がお世話になった人にウェディングケーキを「あーーん」と食べさせてあげるセレモニーだ。
私は衣装を担当した。ウェディングドレスイメージのため、白いワンピースを使用した。

研究をまとめたファイルはこちら⬇︎

卒研ファイル

 

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