タトゥーシールという一時的に肌を装飾するものがあるということを知り、調べてみると、タトゥーに寄せたデザインばかりでタトゥーシール自体の魅力は薄れていたように思えた。そこで本研究では、タトゥーシールの魅力を引き出すためにも、タトゥーシールだから出来ることの案を出し、タトゥーシールの在り方を探ってゆく。
(1)調査
タトゥーシールやタトゥーについて調べた。
(2)香り付きタトゥーシール制作
タトゥーシールと香水の付ける位置が似ていることから、タトゥーシールに香りを付ける実験を行なった。
(3)カスタマイズできるタトゥーシール制作
自分の好きなように組み合わせることができるタトゥーシールのデザインを考えた。
(4)オープンキャンパスで活動
(2)と(3)を合わせたタトゥーシールをオープンキャンパスで高校生たちに体験してもらった。タイトルは「naの花開花計画」
(5)イモ掘り用タトゥーシール制作
ゼミの共同研究でイモ掘りをすることになり、私は、畑のお婆ちゃんを再現するためのタトゥーシールメイクに挑戦した。制作したのは、赤いほっぺとそばかす、大きめのほくろ。また、それに加えて、企画を盛り上げるためにもイモに関連したイモシールも制作した。
(6)イモ掘り
実際に(5)で作ったタトゥーシールを付けてイモの収穫に向かった。
(7)MAEKEN’Sキッチン
ゼミのみんなで収穫したイモを調理することになった。しかし、私は料理が苦手で手伝える自身が無かったので、気持ちだけでも料理人になろうと、新たに速水もこみちさんの番組、MOCO’Sキッチンのロゴを真似た「MAEKEN’Sキッチン」ロゴのタトゥーシールを制作した。
(8)意味のあるタトゥーシール制作
タトゥーのように柄に意味を込めたタトゥーシールを制作した。
(9)仁短祭で活動
(8)で制作したタトゥーシールを仁短祭で実際に付けてもらう活動を行なった。
(10)カウントダウンタトゥーシール制作
卒業までのカウントダウンをタトゥーシールで行なった。
これまでの活動を振り返ると、永続的装飾のタトゥーは永遠の自己表現や愛情などを表現するために彫られていることに対して、一時的装飾のタトゥーシールは、ファッション要素を加えることが出来たり、その日一日を特別な日に変えてくれるようなものであることが分かった。また、私が制作してきたタトゥーシールはタトゥーと違って、ずっと付けていられるものではなく、一般的なタトゥーシールと違って、その日一日のために作られたものであったということに気がつきました。このことから、タトゥーシールの新たな魅力の可能性を引き出せたのではないかと感じた。
タトゥーでも一般的なタトゥーシールでもない私のタトゥーシールは自然と私の日常に溶け込んでゆき、無色であっただろう今日をもカラフルに貼り替えていくものとなる。よって、なくてもいい存在のタトゥーシールを淡々と進む何気ない一日を有意義にする方法の一つとして活用する人がこれからもっと増えてくれたらいいなと思った。